2011年12月5日月曜日

若者との出会い

昨日(12月3日)、お茶の水で オーディオユニオン 主催のPCオーディオコンサートに参加させて頂いた。
今回は第一部で  若手評論家の岩井 喬氏が往年のロックサウンドの名作の数々を、現在の技術でリメイクしたサウンドを解説をしながらのコンサートになった。

第二部は私のいつもながらの何が飛び出すかわからない、とりとめのないコンサートに相成った。
ただ、今回は最後のコーナーで真面目に、私のブログでもご紹介した神戸ジャズの実況録音の現場で作られた,マディ信号を試聴素材として使い、現状のライブレコーディング現場の音をまずは体験して頂き、録音現場の雰囲気を味わっていただきました。
次にその素材音楽を、マルチトラック化したミキサーでミックスダウン作業のときの音つくりイメージを体験して頂き、普段では滅多に聴くことの出来ないサウンドの世界を体験して頂いた。つまりトラックダウンミックス作業でソロ楽器レベルやエレキベースの音作り等、細かくイコライザー、コンプレッサー、リヴァーブ等を操作し、ミックスダウン時に聴いているサウンドを体験して頂き、次にミックスダウンされた2chステレオサウンドを、次のステップのマスターリング作業でサウンドイメージがどう変わって行くのか・・、そんな現在の現場サウンドを元音源から、最終音源までを体験して頂いたわけだ。
リスナーの方々はマスターリングされた音だけを、いつもは聴いて頂いているいただいてる訳だが、今回はその前の素材音源も同じ曲で聴いて頂いたわけだ。
さて、ミックスダウン、そしてマスターリングサウンドを聴いて頂き、今回のイベントはお開きと言うことになったわけだが、来場して頂いた若者から個人的に、今のお話しに興味が有るので、コンプレッサー、イコライザーなどは、どの楽器にどの程度つなげているのか、教えてほしいとのリクエストがあり、会場の都合でスピーカーや大型の機材を片付けている間に私のコンピューターだけを電源が落ちないようにケアーをしながら若者にデーターを見て頂きました。
この楽器はコンプを入れ、この楽器はコンプ、イコライザーの順に入れています、とか楽器によってコンプの動作状態はこの程度・・、リヴァーブはここで強くかけてます等々、ミキサーの画面をお見せしなから説明し納得して頂きました。
私は、この若者に興味?を持ち、今日はどちらからいらっしゃいました?と聞いてみました。
なんと、嬉しいことに昨日の夜行バスで大阪から来ました ! とのこと、このイベントのために?と聞き直すと、そうです、との答え、今後はプロとしてやっていくのかどうかは聴きませんでしたが、音楽録音に対しての思い入れは相当なものだと言うことをガツン!!と感じ取りました。
今日はどうするの?と聞きましたら、これから夜行バスで大阪に帰ります。との答え、頑張って!
日本の音楽文化に貢献する次世代の若者と逢えたと感じる出会いでした。
別れ際におじさんに何か聴きたいことがあったらこのメールアドレスにメール下さい、知っていることは何でもお教えしますから・・・。
すがすがしい若者でした。次世代の音楽録音世界もこのような若者に支えられ発展していくのではと、感じずにいられない出来事ですた。

2011年11月23日水曜日

幕張メッセのinterBEEに参加

先週は幕張通いを行いました。幕張メッセで行われた interBEE (放送機器展) に、シンタックスジャパン社が出展、そのブースでは先日私が録音した、神戸JAZZでの50trackマディ信号のオリジナルサウンドを来場されたプロのエンジニアーの方々に聴いていただき、その隣のPCで、そのマディ信号を、私なりにミックスダウンした音源を再生し、マルチトラック録音の現状サウンドを体験して頂きました。
残念ながら、会場ではスピーカーでガンガン鳴らす訳にはいかず、ヘッドフォンでの試聴になりましたが、初期の目的は達成したイメージです。
 写真は神戸JAZZ当日の中継室の状況ですが、ご覧のように機材は非常に少なくマディシステムの優位性はこの一枚の写真でお解りいただけるとおもいます。
当日はこの機材でマディ信号の録音をはじめ、FM放送用音源、ユーストリーム中継放送の音源までを担当させられました。
2CHのステレオ音源はマディ信号を、スタインバーグ社のNuendo5でマルチトラック化し、モニターミックスミキサーでバランスを取りオンエアーサウンドを作り上げました。
久しぶりの2CH同時録音、バランス作りは疲れましたが、むかしの2CHダイレクト録音を思い出し、まだまだ腕は落ちていないぞ・・、と自負させて頂きました。
神戸JAZZ当日のシステムは、シンタックスジャパンのホームページで紹介されておりますので、そちらの方をご覧になって下さい。
今回のシステムアップには、シンタックスジャパン、ヒビノ音響、TOA、ジーベック、スタインバーグ社のご協力によって作り上げられました、ご協力有り難うございました。
何はともあれ、新しいライヴ録音の現状をご紹介できましたので嬉しい限りです。

2011年11月2日水曜日

神戸Jazz やっとMix終了

今回の神戸Jazzは最新の機材を使っての、マルチレコーディング方式で録音をスタートさせました。昨年の神戸Jazzの録音時の体験を活かし、今年は完璧なシステムを構築しました。
PA用のデジタル卓をヒビノ音響(日比野会長)さんに我が儘をお願いし、DiGiCoシステム使わせて頂きました。もちろんPAオペレートは現役バリバリの方にお任せし、私の方はそのデジコ卓のタワーからMADI信号を、1本の同軸でいただいてくる。メインPA卓、ミュージシャン用PA信号もこのタワーからのパラ分けである。数十年前に規格化されたMADI規格、現在このように利用されている事を考えると素晴らしい規格だったんだな・・、と考えさせらました。このMADI 出力を(なんと同軸ケーブル1本で48チャンネルオーディオ出力)中継室に引き込みRMEのMicstacyに入れ、PAでは必要じゃないオーディエンスマイクを2本プラスし計50chでの録音になりました。
本番当日は私の50本のマイクミックスのアウトにFM、Ustream、がぶら下がるため、MADI信号をスタインバーグのNuendoに入れ込みモニターミックスでぶら下がり各社に音楽を提供してあげました。Ustreamを見てくれたユーザーさんからは音良かったよ ! 。と激励。久しぶりのダイレクトサウンドの送り出しで疲れましたが心地よい疲労感で終了しました。
東京に帰りNuendoでEQ、COMP、等々エフェクトを加えトラックダウンを行い、完成したマスター
音源をWaveLab-7に立ち上げマスターリングを行い3週間をついやした神戸Jazz '11のマスターサウンドが完成です。

2011年9月27日火曜日

今週末の神戸Jazzまでちょっと一息


先週はオーディオ雑誌とミュージシャンのコラボレーション企画で2曲の録音をすることになった。 アコーステッテク楽器の録音にはちょっとデッドなスタジオで、楽器本来の響きが少なくちょっと不満だったが、無事録音は終了した。 さて、録音する曲は2曲だったが録音後の処理が大変だった。 オーディオ雑誌からのリクエストはマスターのサンプリングレートを3種類、つまり44.1khz24bit 96khz24bit 192khz24bit を作ってほしいと・・・、と言うリクエスト。
もちろん現在の録音方式だと、コンピュータの処理方法によって、なんとでも出来る。しかし、なぜ192khz24bitがリクエストに入っているのだろう。
192khzサンプルは確かに凄い、でも音楽愛好家からすると、どのような判定になるのだろうか、ややもすると、
ちょっと失礼だが音楽を再生する上で、音の良し悪しが解らないハードメーカーの開発者さんが考える、数値の良いものはきっと良い音だろう・・・・・・、的な理論で生まれたフォーマットではないのだろうか、そのあたりがちょっと私は気になる点だ。

私なりの感覚で(50年近く音楽作りの現場にいた人間からすると)考えるに、サンプリング192khz24bit化は現在のPCの性能を考えるとオーバークオリティではないのかとさえ思えるからだ。
スペックで音楽を楽しむ方法も確かにある、逆に今回の音源で96khz24bitと192khz24bitの音の変化を重箱の隅をほじくる聴き方もひとつある、ぜひ体験してほしいものだ。

現在のPC音楽制作用、プラグインソフトの現状を見ると192khz24bit対応がどの程度有るのだろう、
今後が楽しみでもありオーバークオリティに踊らされる音楽の聴き方になってしまうかの、分かれ道の状況だと考えている。
おっさんの意見は3種類のサンプリング周波数を選ぶのであれば、96khz24bit. 48khz24bit. 44.1khz24bitの3種類の方が“現実的”で面白く聴けるのではないだろうか・・。


勝手なコメントになってしまったが、新し事にトライするのが大好きなおっちゃんの、本音の気持ちなのである。

何はともあれ、今回の録音はどえらい緊張感のあるプレッシャーのかかる現場だった。
翌日、内部処理32bitのソフトを使い、マルチトラック音源を2チャンネルにミックスダウン、そしてマスターリングを行い納品と言うことになった。

この音源に興味のある方は音元出版から発売される Net Audio 誌で入手可能である。
発売予定は10月中旬とのこと・・・。
ご紹介した写真はギター : 堀 聡 さん、ドラム : Jose Colon さんです。
皆さんお疲れさんでした。


いよいよ今週末神戸JAZZ本番です、もちろん私も神戸出張です。今年もマディ方式を最大限利用し、お気に入りのサウンドを録音しようと考えています。
ちなみに今年の参加バンドは、13組で各バンド2曲ずつを演奏します。
これだけでも大変です。第2部ではプロのバンド演奏があります。
関西エリアにお住まいの方、興味が有れば是非会場に足を運んでくだされば嬉しいのですが・・・。
ちなみに今年はインターネットを利用した中継も考えているようです、期待してください。

2011年9月12日月曜日

忙しすぎるおじさんのひとり言

忙しいスケジュールをギンギンに、こなしていると色々な事が気になり出したりする・・。 おじさんだけの悩みかも知らないけれど、精神的なプレッシャーが、これでよいのか・・?、 と問いかけてくるイメージだ。 今、自分のやっている方法は間違っていないだろうか・・。非常に不安になるのである。 先日の、オーディオテクニカ アストロスタジオで行ったマイクセミナーでも、その不安が少々だが感じられた。 ミキサーを目指す若者達(私より若い方々)に、短い時間(約15分~30分)でアシスタントなしでマイクのセレクトからセッティングそして生演奏までを録音してもらい、 今までに自分の仕事時に、スタジオで体験したノウハウや、習得したミキシングテクニックを駆使し、音楽作品を、参加している全員の前で、素早く仕上げる ! 。 若手のエンジニアーにとってはどえらいプレッシャーのかかる体験が出来るイベントだと考えられる。 我々おじさんは、長い録音体験の中で(パイロットの滞空時間何万時間と同等の、長い滞録時間の長さで)生まれた、自分流のノウハウを持っているのでまったく心配なく作業をすることが出来る。 苦労している若者達に、長い滞録時間で生まれたおじさんのノウハウを手取り足取りで教えるのは簡単だ、しかし、 それではおじさんのノウハウを、物まね風で覚えた、地に足が着いてない状況の、小さな職人ミキサーの誕生である。 おじさんの一回り小さい、ノウハウを操るポリシーのないコピーエンジニアーになってしまうからだ。 日本の伝統技術を伝える、宮大工さんしかり、身近のところでは寿司職人に至るまで、親方のやっているノウハウを盗み見て覚えていく 匠 の世界を録音現場に作るためには、それなりに教える方も覚悟が必要になってくる、つまりおじさんにとっては我慢が重要なポイントになるのである。 もちろん全員の録音終了後には全員の作品をプレイバックし、その時におじさん流のコメント、そしてノウハウを語ってあげることにより、次回の録音時に役に立つように会話をすすめる。 そんなアドバイスが次回の録音時には、きっと役に立つだろうし、頭の引き出しのひとつにノウハウを収容出来るのではと考えるからだ。 しかし、一日2回のイベントで約20名の若者の録音を、我慢我慢でお付き合いをしていく、こんなに辛い仕事は久しぶりである。 当日ボサノバの弾き語りをしてくれた 犬塚 彩子 さんのパワーには驚かされた、 つまり一日45分2ステージがスタンダードだとしたら、今回は20ステージ以上をこなしたと(条件はもっと悪い、ひとりの若者エンジニアーには同じ曲で・・。と言う条件も付いて)同等の仕事量である。 いやはや恐れ入りました。

おじさんのひとり言、拡声器付きのひとり言になってしまったが、イベント無事終了となりました。

2011年9月9日金曜日

新しい感覚のケーキ?屋さん 浅草に登場

忙しい!スケジュールに追われるのが大嫌いなおじさんがフル稼働です。
先日、浅草の寿町に私の友人が参加する、新しい感覚でスイーツを自家製造するケーキ屋?さんがオープンしました。
大酒飲みのおじさんなのに何で?と疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。 私は確かに大酒飲みですが、職人さんの長年の経験から生まれた 匠 作品は大好きです。 このケーキ屋さんのオープンに向け、私が参加しをきめたのは、店に新しい感覚の音楽を提供するにはどんなノウハウを利用すればよりケーキ?が魅力アップできるか・・・。 音響心理とリアルな視覚をバランス良くすることによって、お客さんが気持ち良く好物のスイーツを選ぶことが出来る店・・。 そんな素敵な、お店環境を作ることにより新しい何かを感じ取って頂けるのでは、と参加を決めました。 もちろんお店に流れる音楽は厨房にも流され、匠のものつくりを裏の裏からバックアップしています。
是非お近くにいらっしゃった時にはのぞいてやってください。
お店の名前はC*LAB PROJECT tel : 03-6802-7425 です。

2011年8月20日土曜日

プロのマイクテクニック

急の話で申し訳ないのですが、“めざせ音匠 マイク指南塾”と言うセミナーを9月7日に開催することとなりました。 場所は東京湯島のオーディオテクニカ「アストロスタジオ」です。 セミナーの内容としてはマイクの基本構造や、ボーカリストを迎えたボーカル録りの実践等々、ちょっとしたノウハウを体験出来る内容にするつもりです。 本来は、プロの若手のエンジニアーを対象としたセミナーですが、録音に興味をお持ちのセミプロの方々にも出来たら参加してほしいプログラムです(これは行方洋一の独断のコメントです・・)。 お問い合わせは TEL 03-6801-2080 で情報をいただいてください。

2011年8月17日水曜日

東京の暑さと神戸の暑さ

先週ですが仕事で神戸に出かけました。新神戸で新幹線を下車し、駅前の駐車場に向かった時、東京に比べ同じような温度に自分自身が感じながらも、神戸の方が東京よりすごしやすいのでは・・?、と感じてしまいました。 考えてみると湿気が神戸の方が少ないイメージで体感的にこんな表現になったのでしょう。 さて、今回の神戸での目的は、本年も行われる神戸Jazz(10月2日神戸文化ホールにて公演)のスタッフとして名乗り出た、バックステージ・ワークショップ参加の若者たちとの第一回ミーティングに参加するためにかけつけました。専門学校の現役生徒である学生たちが現場の作業に興味を持ち、各グループに分かれプロの先輩達とコミニュケーションをとり、ステージを仕上げていく、最高の現場体験だと私も思うワークショップなのです。 各グループは舞台進行、照明、PA、録音と4グループで、録音グループは毎年私が担当しています。 今回のスケジュールは、初日午前中にメンバー紹介をし、大先輩、若者のコミニュケーションを取り、実際の現場での注意事項(やって良いこと、悪いこと)等々を納得いくまで話し合いワークショップをスタートしました。 午後からは各グループが別々に分かれ、各チームでプロのノウハウを習得する時間になりました。 録音グループは、私が用意した音源を使い、MONOからSTEREO録音の歴史的なサウンドを、音を通し体験してもらう時間にしました、もちろん昨年の神戸Jazz 2010の音源も聴いてもらいました。 2日目は、午前中に神戸ポートアイランド内の各所で前回のブログで紹介したH-2nを使い蝉など、そこにある音を各人自由に収録をしてもらいました。同じ蝉の声でもマイクのセッティング場所や角度など条件により録音サウンドが異なる事を体験してもらいたかったからです。レベルの取り方、マイクの角度、音源との距離等々色々な体験になってもらえたのではないか自負しております。 午後からはホールにBANDが入り照明、PA、舞台進行の実践的なワークショップになりました。 録音グループはステージ中継を行うのがベストか?と考えたのですが時間的な問題もあり、 今回は先のH-2nを使いそこにある音楽をどう伝えるか、と言うことに重点を置き録音体験をしてもらいました。 各自思い思いの場所に行き、収録場所をステージ近くに陣取ったり、2階照明室にお邪魔したり、ホール後部に陣取ったり、思い思い場所で録音にトライしてもらいました。 終了後、各人が録音した午前中の蝉、午後の音楽を全員でプレイバックし、音を確認し、人の人数分の音がそこにはあることを確認しました。 同じ機材で、同じ音源、でも録音された音は、録音した人の個性やノウハウそして体験が音の中にプラスされ存在する・・。 私流に言えばパイロットの方が滞空時間何千時間、と紹介されるのと同じようにミキサーマンが滞録音時間何千時間と紹介される、つまり何千時間も作業を行っていればその中からこんな場合はこうやれば事故から回避できる、 等というノウハウを数多く持つことが出来るからです。滞録時間の多い職人が腕の良さを売り物にする時代を作り上げたいからこそ、このようなセミナーに私は積極的に参加させて頂いているのです。 今回もバックステージ・ワークショップを企画して頂いた 神戸ジーベックホールの社長、スタッフの方々に大感謝をしております。学生時代の体験には色々な方法が有ると思いますが、本物の世界を体験させて頂けるワークショップは神戸Jazzだけではないでしょうか・・。10月の本番も頑張りましょう。

2011年7月13日水曜日

7月は超スケジュールでした

暑い!!。いかがお過ごしですか?、当方は老体に?鞭を打ち、毎日のスケジュールに対応しています。 しかし、何度も言いますが湿気が多く暑すぎです。 さて、先月ですが面白い商品の発表会に参加致しました(ZOOM H-2n発表会)。その面白い商品とは、 録音が出来るポータブルレコーダーで、超小型ながらマイクロフォンを2ペアー内蔵した優れものです。 本体の中に、マイクが2ペアー内蔵!、サラウンドレコーダーか?、もちろんサラウンドのレコーディング も出来ますが、もっと素敵な魅力を持ったスペックになっています。 内容は、サブマイクとしては通常のXYマイクがセットされていますが、メインマイクの方が、一般の方にはあまり馴染みがないと思いますがMS方式のマイクがセットされているのです。 SM方式とは、位相差録音の出来るマイクセット方式で、ノイマンSM-69等がプロのスタンダードになっている方式です。 2つのマイクロフォンユニットを直角にセットし、正面を向いたマイクユニットを単一指向性(M)にし、 もう一方のマイクユニットを双指向性(S)にセットし、単一指向性のマイクユニットと双指向性マイクユニットの正相側をLch、単一指向性マイクユニットと双指向性マイクユニットの逆相側をRchとし録音をするという考えのマイクセット方です。 メリットは双指向性マイクユニット(S)のゲインをコントロールする事により、ステレオ感の広さをコントロール出来る素晴らしい考えの方法です。 つまり録音時に双指向性(S)マイクユニット側のレベルを上げるとステレオ感が広がり、双指向性(S)マイクユニットのレベルを下げることにより正面に聴けるセンター音源の実在感をより上手く表現する事が出来るのです。モニターしながら(S)成分をコントロールし思いのままのステレオ感を記録できるのです。 もちろん録音時にM/Sレベルをコントロールせずにそのまま記録し、録音後PC等でM/Sのコントロールをすることも出来るのです。 是非一度この方式でユニークな録音体験をして頂きたいと思います。

2011年6月22日水曜日

イベント無事終了

前回ご紹介した、東京神田小川町にあるJAZZ喫茶 Jazz Olympus!でのイベント,大盛況で終了しました。 当日の使用機材は,スピーカーに米JBL社の名器Olympus,アンプに同JBL社のチューブ・タイプ プリメインアンプをセットし、私のRME Fireface 400 システムで音だしを行いました。 そして、今回のイベントから私のPCも新しくなりました。内容的には、Windows版でXPSeven双方使えるよう考えられています。ただSevenの方は64bit仕様にセッティングしているため、私がマスターリングで使っているエフェクターソフトでは64bit対応なっていないものもあるので現状ではXPが主流で動くようになっています。 さすが、新設計マシーン!動作は今までのPCはいったいなんだったの?と文句を言ってしまうぐらいの動作スピードが魅力で、仕事をする上でより快適さがプラスされました。 私の'61年からスタートした録音人生の記録を、このマシーンでたっぷり来場されたお客様に聴いて頂きました。気分爽快!。 今回のイベントでサプライズがありました。それは中国出身のゆう燕さんがマイクを使わずにで、カラオケに合わせ歌って頂きました。 彼女は上野の芸大大学院卒業で、クラッシックからポップまで唄えるシンガーです。 今回はモンゴルの民族音楽的な曲を歌って頂きました。イベント会場はオーディオファンの方が多く来場して頂いてたので、納得のサプライズになりました。 この場の雰囲気は http://www.phileweb.com/news/audio/201106/22/10997.html でも紹介されました。

2011年6月14日火曜日

ちょっと緊張

東京ローカルの話で申し訳ないのですが、今週の土曜日(6月18日)、 行方洋一のイベントを行うことになりました。 イベント内容は、私が録音ミキサーとして、マスターリングエンジニアー として今まで作成してきた作品や、思い出話を一気に語りながら、 会場に参加された皆さんに私なりの音を聴いていただこうと企画です。 場所は神田小川町にあるJazz Olymus!というお店で行うことと相成りました。 ちょっと緊張気味・・!。 と言うのは、今までのイベントとは異なり、会場がJAZZを売り物にした 営業中のお店であることだからです。 つまり、お借りする立場で、お店が作り上げたポリシーサウンドを壊すことなく 私の音楽、音をお客様にお伝えする。 私の音楽ソフトとの相性を考えた音作りが必要で、そのあたりは大丈夫か?、 長いご商売の中で生まれた魅力ある音を大切にしながら、私の音作りを、 お店のオーディオシステムで参加された皆さんにお聴かせする。 結構プレッシャーのかかる音作りなのです・・。 今回はお店のイメージを大切にして、先ずは私の録音したJAZZサウンドを メインに色々なお話しと音楽、そして音作りの話をミックスしてお話しを すすめようと考えております。 しかし私のやること、いつものように話が脱線しあちこちに跳ぶおそれが 大いにあります。 このあたりは、行方洋一のイベント、何が出てくるか解らないという不思議な イベントになりそうです。 前回ご紹介したベニー・グッドマンのライブもお聴かせしようと考えております。 私の方の使用機材は、新規に開発して頂いたWindows XP、とWindows 7が 内蔵されたPCに, RMEのFireface UCをオーディオデバイスとして使用したシステムで、 音作りソフトはマルチサウンド用にNuendo 5, マスターリングサウンド用にWaveLab 7を利用しようと思っています。 音作りに利用するエフェクターソフトは、私がお気に入りのエフェクター Sonalksis,Algorithmixを使いPCサウンドの頂点を お聴かせしようと考えております。 今回のスポンサーsynthax Japanでは来月も同所でPart 2を行う予定です。 詳しくはwww.synthax.jp/で・・。 イベントが終わり次第反省点などを書き込むつもりです。

2011年5月28日土曜日

久しぶりの友人と不思議な再会

昨年の話になって恐縮ですが、オーディオフェアー的なイベント会場で、懐かしの時代に私が体験した数々の出来事を、皆さんにご紹介をしながら、話が盛り上がった時、こんな出来事がありました。 その昔、東芝が主催したオーレックス・ジャズフェスティバル(1979年)のなつかしの現場話でした。 オーレックス・ジャズフェスティバルのライブアルバムの録音は東芝EMIが担当する事になり、私もこのイベントのスタッフとして参加、もちろんTV、ラジオの中継現場の数々の交通整理も東芝EMIが行いました。 世界の一流ジャズミュージシャンが参加するこのジャズフェスティバル、当時としてはインパクトの強い イベントで、会場は東京 武道館、大阪 万博記念公園、横浜 横浜スタジアムでの開催でした。 録音現場には大型の録音中継車を用意し、当時としては最新の録音方式である16TRACKアナログテープレコーダーで録音をしました。録音ミキサーはアメリカ ロサンジェルスにあるオーシャンウェイStのオーナー Mrアラン・サイズが来日しました。 音合わせ等々順調に進み、最後の大物アーチストのベニー・グッドマン楽団の音あわせ時、彼のマネージャーが中継車に来て一言、べニー・グッドマンはアラン・サイズが録音するとは聞いていない! と言い出しました。いやはや参った。 この中継車で録音をしておかなくては、私の大親友ニッポン放送佐藤晋さんの担当番組が出来なくなるからです。 そこで私が一言・・。 では、ベーニー・グッドマンの記録用録音は僕がやりますがそれでOKしてくれますか!。 マネージャーはOK!、言ってみるものですね。 ベニー・グッドマンの本番中、アラン・サイズ氏は私の後ろに立ち、私の録音をじっと聴いていました。 録音後、アランは行方、君と友達になりたい!とオーシャンウェイStの名刺を手渡し、ロスに来たら いつでもOKだから電話下さい・・・。こんな出会いがあったのです。 話が長くなりましたが、冒頭でお話しした昨年のオーディオイベント時にこんな話をして、グッドマンのその時の曲を再生したところ、途中で試聴室に外人が入ってきました。 ナナナント見たことのある男!アラン・サイズ氏が、私が話しているブースとは知らずに入ってきたのです。 彼はオーシャンウエイStのモニタースピーカーを別ブースでDEMOするために来日していたのです。 私は自分のイベント終了してから彼のブースに行き、彼の設計したモニタースピーカーを聴き、 出会いとは不思議なものだね・・。とつくづく思いました。

2011年5月24日火曜日

秘密兵器登場

前回はハード機器の情報的な話を書き込みましたが、そちらの方は順調に推移しておりますので、 近々完璧な情報として紹介できると思います。 さて、今回も詳細はまだまだお話しできない企画をまずはスタートさせました。 お話しできる範囲で語ろうとすると、あるアーチストとの出会いがあり、そのアーチストの作品を制作し、 CD + 音源配信のソフトとして発表しようと言う企画です。 このアーチストは、しかるべき音楽大学の大学院卒業で、実力は申し分ないものを持っています。 私はこの業界で、色々な出会いを数多く体験していますが、今回の出会いは何かを感じる素晴らしい 出来事と感じています。 最近の音楽業界は音楽製作用のコンピュータを最大限利用し、本人の実力以上の作品を作り、?? CDや配信用の圧縮音源として商品化するという考え方があるように感じます。 もちろん、この考え方は時代としてはOKでしょう。 しかし、今回の私の企画の方は録音用ソフトやマスターリング機材としてのコンピュータは利用しますが 音楽性やサウンドを魅力のひとつとして、もっともっと聴き手側にも音楽を感じ取って頂けるような、 作品作りを目指そうと考えております。 96khz24bit配信もターゲットにした音源制作です。 こちらの方ももう少し具体化した時点で書き込みをしようと考えております。 こうご期待・・・。 ひとりごと・・・。ブログの書き込みがなかなか出来ず、期待はずれかも知れませんが、精一杯努力を しますのでお許し下さい。

2011年5月19日木曜日

やっと本番ブログに近づいたかな

先日あるメーカーに出向き、新製品の使い込みテストに参加しました。
詳細はまだ秘密ですが、手軽な録音機材で、内蔵マイクに特殊なカプセルを使用した
ユニークな商品です。発売製品が完成した時に、内容や特徴を細かくご紹介しようと
考えています。期待大ですよ・・・。

浅草の今

浅草での将来の絵が出来ました

2011年5月16日月曜日

ブログはじめました

皆様こんにちは。行方洋一です。
この度、私が長年の間ミキシングエンジニア、音楽プロデューサーとして業界で経験した知識や、実体験を皆様にお伝えしていく場を設けました。
将来の音楽産業がより素敵なものに成長していく事を、目標に皆様と勉強していきたいと願っている次第です。
よろしくお願いします!