2011年9月27日火曜日

今週末の神戸Jazzまでちょっと一息


先週はオーディオ雑誌とミュージシャンのコラボレーション企画で2曲の録音をすることになった。 アコーステッテク楽器の録音にはちょっとデッドなスタジオで、楽器本来の響きが少なくちょっと不満だったが、無事録音は終了した。 さて、録音する曲は2曲だったが録音後の処理が大変だった。 オーディオ雑誌からのリクエストはマスターのサンプリングレートを3種類、つまり44.1khz24bit 96khz24bit 192khz24bit を作ってほしいと・・・、と言うリクエスト。
もちろん現在の録音方式だと、コンピュータの処理方法によって、なんとでも出来る。しかし、なぜ192khz24bitがリクエストに入っているのだろう。
192khzサンプルは確かに凄い、でも音楽愛好家からすると、どのような判定になるのだろうか、ややもすると、
ちょっと失礼だが音楽を再生する上で、音の良し悪しが解らないハードメーカーの開発者さんが考える、数値の良いものはきっと良い音だろう・・・・・・、的な理論で生まれたフォーマットではないのだろうか、そのあたりがちょっと私は気になる点だ。

私なりの感覚で(50年近く音楽作りの現場にいた人間からすると)考えるに、サンプリング192khz24bit化は現在のPCの性能を考えるとオーバークオリティではないのかとさえ思えるからだ。
スペックで音楽を楽しむ方法も確かにある、逆に今回の音源で96khz24bitと192khz24bitの音の変化を重箱の隅をほじくる聴き方もひとつある、ぜひ体験してほしいものだ。

現在のPC音楽制作用、プラグインソフトの現状を見ると192khz24bit対応がどの程度有るのだろう、
今後が楽しみでもありオーバークオリティに踊らされる音楽の聴き方になってしまうかの、分かれ道の状況だと考えている。
おっさんの意見は3種類のサンプリング周波数を選ぶのであれば、96khz24bit. 48khz24bit. 44.1khz24bitの3種類の方が“現実的”で面白く聴けるのではないだろうか・・。


勝手なコメントになってしまったが、新し事にトライするのが大好きなおっちゃんの、本音の気持ちなのである。

何はともあれ、今回の録音はどえらい緊張感のあるプレッシャーのかかる現場だった。
翌日、内部処理32bitのソフトを使い、マルチトラック音源を2チャンネルにミックスダウン、そしてマスターリングを行い納品と言うことになった。

この音源に興味のある方は音元出版から発売される Net Audio 誌で入手可能である。
発売予定は10月中旬とのこと・・・。
ご紹介した写真はギター : 堀 聡 さん、ドラム : Jose Colon さんです。
皆さんお疲れさんでした。


いよいよ今週末神戸JAZZ本番です、もちろん私も神戸出張です。今年もマディ方式を最大限利用し、お気に入りのサウンドを録音しようと考えています。
ちなみに今年の参加バンドは、13組で各バンド2曲ずつを演奏します。
これだけでも大変です。第2部ではプロのバンド演奏があります。
関西エリアにお住まいの方、興味が有れば是非会場に足を運んでくだされば嬉しいのですが・・・。
ちなみに今年はインターネットを利用した中継も考えているようです、期待してください。

2011年9月12日月曜日

忙しすぎるおじさんのひとり言

忙しいスケジュールをギンギンに、こなしていると色々な事が気になり出したりする・・。 おじさんだけの悩みかも知らないけれど、精神的なプレッシャーが、これでよいのか・・?、 と問いかけてくるイメージだ。 今、自分のやっている方法は間違っていないだろうか・・。非常に不安になるのである。 先日の、オーディオテクニカ アストロスタジオで行ったマイクセミナーでも、その不安が少々だが感じられた。 ミキサーを目指す若者達(私より若い方々)に、短い時間(約15分~30分)でアシスタントなしでマイクのセレクトからセッティングそして生演奏までを録音してもらい、 今までに自分の仕事時に、スタジオで体験したノウハウや、習得したミキシングテクニックを駆使し、音楽作品を、参加している全員の前で、素早く仕上げる ! 。 若手のエンジニアーにとってはどえらいプレッシャーのかかる体験が出来るイベントだと考えられる。 我々おじさんは、長い録音体験の中で(パイロットの滞空時間何万時間と同等の、長い滞録時間の長さで)生まれた、自分流のノウハウを持っているのでまったく心配なく作業をすることが出来る。 苦労している若者達に、長い滞録時間で生まれたおじさんのノウハウを手取り足取りで教えるのは簡単だ、しかし、 それではおじさんのノウハウを、物まね風で覚えた、地に足が着いてない状況の、小さな職人ミキサーの誕生である。 おじさんの一回り小さい、ノウハウを操るポリシーのないコピーエンジニアーになってしまうからだ。 日本の伝統技術を伝える、宮大工さんしかり、身近のところでは寿司職人に至るまで、親方のやっているノウハウを盗み見て覚えていく 匠 の世界を録音現場に作るためには、それなりに教える方も覚悟が必要になってくる、つまりおじさんにとっては我慢が重要なポイントになるのである。 もちろん全員の録音終了後には全員の作品をプレイバックし、その時におじさん流のコメント、そしてノウハウを語ってあげることにより、次回の録音時に役に立つように会話をすすめる。 そんなアドバイスが次回の録音時には、きっと役に立つだろうし、頭の引き出しのひとつにノウハウを収容出来るのではと考えるからだ。 しかし、一日2回のイベントで約20名の若者の録音を、我慢我慢でお付き合いをしていく、こんなに辛い仕事は久しぶりである。 当日ボサノバの弾き語りをしてくれた 犬塚 彩子 さんのパワーには驚かされた、 つまり一日45分2ステージがスタンダードだとしたら、今回は20ステージ以上をこなしたと(条件はもっと悪い、ひとりの若者エンジニアーには同じ曲で・・。と言う条件も付いて)同等の仕事量である。 いやはや恐れ入りました。

おじさんのひとり言、拡声器付きのひとり言になってしまったが、イベント無事終了となりました。

2011年9月9日金曜日

新しい感覚のケーキ?屋さん 浅草に登場

忙しい!スケジュールに追われるのが大嫌いなおじさんがフル稼働です。
先日、浅草の寿町に私の友人が参加する、新しい感覚でスイーツを自家製造するケーキ屋?さんがオープンしました。
大酒飲みのおじさんなのに何で?と疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。 私は確かに大酒飲みですが、職人さんの長年の経験から生まれた 匠 作品は大好きです。 このケーキ屋さんのオープンに向け、私が参加しをきめたのは、店に新しい感覚の音楽を提供するにはどんなノウハウを利用すればよりケーキ?が魅力アップできるか・・・。 音響心理とリアルな視覚をバランス良くすることによって、お客さんが気持ち良く好物のスイーツを選ぶことが出来る店・・。 そんな素敵な、お店環境を作ることにより新しい何かを感じ取って頂けるのでは、と参加を決めました。 もちろんお店に流れる音楽は厨房にも流され、匠のものつくりを裏の裏からバックアップしています。
是非お近くにいらっしゃった時にはのぞいてやってください。
お店の名前はC*LAB PROJECT tel : 03-6802-7425 です。